国立の人材銀行は、大体40歳以上の経営管理者と技術者が対象です。ですから、あなたが30歳前後の男女だとすると、民間の人材あっせん機関(転職サイト・転職エージェント)が中心になると思います。
そこで転職サイト・転職エージェントの使い方を簡単に紹介します。
(転職サイトや転職エージェントの口コミ・評判はコチラが参考になるかと思います)。
民間における「職業紹介」は原則として禁止されています。これは江戸時代に”口入れ屋”という形の民間商店があり,一種の人買いのやり方による弊害が生じていたような歴史から禁止されたのでしょう。
どうしても、商売として実施されますと、金儲けのために「人が商品となってしまう危険」があるからです。
しかし、特殊な技術を要する28職種については、民間の機関でも労働大臣の認可を受ければ、職業紹介をしても構わないことになっています。
その28職種とは、助産婦、公認会計士、科学技術者、医師、歯科医師、薬剤師、看護婦、美術家、歯科医療技術者、芸能家、服装デザイナー、映画演劇技術者、弁護士、医療技術者、弁理士、モデル,調理士、バーテンダー、クリーニング技術者、経営管理者、生菓子製造技術者、家政婦、理容師、美容師、着物着付師、配ぜん人.通訳、マネキン、などです。
これらは専門性が強い仕事なので、「その道のベテラン」の人々が労働大臣の認可を受けてあっせんしても、大して問題はないからでしょう。
よく、新聞にモデルのあっせんなどで「職業安定違反」で逮捕される人がいます。これは労働大臣認可を受けていないからです。
さて民間のあっせん業者の扱う業種は、なんといっても経営管理者、技術者の二職種が多いわけです。これは「人を求めたい会社」も多いし「就きたい人」も多いので、仕事になるからです。ただし、モグリのあっせん機関も多いので注意しなくてはなりません。
前述のように、民間の人材あっせん機関(転職サイト・転職エージェント)では30歳台の人が多く、その就職実績も良いようです。現在は他の企業に働く人で登録しているケースが目立ちます。この方がじっくりと優良企業を探せるのでいいでしょう。
登録自体は簡単で、人材あっせん会社に備え付けの書類に自分の履歴や希望職種、希望収入を書けばそれでOKです。
登録料も法律の定めにより徴々たるものです。
この書類を見て、様々の企業のトップが欲しい人を指名し、面接段階に入り、お互いに条件が合えば採用ということになります。採用されても、働く側は民間人材あっせん機関(転職サイト・転職エージェント)に礼金を出す必要はありません。
やはり法律の定めで、「採用する会社が初任給の100分の10に相当する金額を六カ月間支払う」ことになっていますから。
なお、これらの転職サイト・転職エージェントを利用する場合のポイントは、
- 登録して、三ヵ月、半年を経っても何も言ってこないことがあるが、耐えて待つ
- 幾つかの転職サイト・転職エージェントに重複登録してもよい
- 自分の進みたい分野をハッキリさせる
- 気に入らぬ企業を紹介されたら、遠慮なく断る
- 何度も足を運んでみる
- 自分が人材であるかどうかを深く考えずに気軽に登録すればよい。
女子の場合も同じということでしょう。
本多信一「かしこい転職、上手な離職 – 転職探し87のポイント」からの抜粋